「吉本グループがインフルエンサー事業に参入」
2月末に発表されたニュースで、インフルエンサーに関係する業界は大いに盛り上がっています。
日本経済新聞:吉本グループ、所属芸人を活用したインフルエンサーマーケティング事業を開始
http://www.nikkei.com/article/DGXLRSP437820_X20C17A2000000/
アドタイ:吉本興業がインフルエンサーマーケティング事業を開始「本気でSNS市場をとりにいく」
https://www.advertimes.com/20170228/article245034/
6,000人の所属タレントのフォロワー総数は、Twitterで4,000万フォロワ。Instagramで1600万フォロワー。
非常に大きなリーチを持っており、今後の展開に注目が集まります。
インフルエンサー事業は吉本の得意領域?
実は、吉本興業グループはもともとタレントを起用してのインフルエンサー事業には非常に積極的です。
特にYouTubeでの活動は大きな実績があります。
https://www.youtube.com/user/yoshimotokogyo
さらに、所属のタレントも個別にチャンネルを持っています。
例えば、2015年のYouTubeの話題を大きくさらったエグスプロージョン(よしもとクリエイティブエージェンシー所属)。
YouTubeチャンネル登録者数49万人を数えます。
https://www.youtube.com/user/eguofficial
既にノウハウも実績もあるインフルエンサー事業を拡大していくという意味で、業界には大きなインパクトを与えそうです。
吉本タレントの”インフルエンサー”としての勢いとは?
吉本グループのニュースリリースでは、所属タレントのInstagramでのフォロワー数が開示されていました。
Instagramの”インフルエンサー”という観点すると、吉本のタレントはどのようなポジショニング・マッピングとなるのでしょうか。
日本のInstagrammerをフォロワー数でランキングすると、上位10名は概ね下記のような顔ぶれです。
- 渡辺直美 613万人
- ROLA 436万人
- 水原希子 432万人
- 木下優樹菜 378万人
- 柴犬のマル 259万人
- 長澤まさみ 209万人
- 桐谷美玲 205万人
- 菜々緒 194万人
- 岩田剛典 188万人
- 木村文乃 176万人
iCON Suiteを用いて調査
ついで、吉本タレントの中でフォロワー数2位となる小藪千豊さんは132万人フォロワー。
Instagramのインフルエンサー全体のランキングからすると、20位前後になります。
小籔さんと同程度の132万人規模のフォロワー数を持つInstagrammerはというと…
このお二方です。
ジャンルが全く違いますが、こういった超人気モデルと同等の支持をされているというわけです。
ついでナインティナインの岡村隆史さん、トレンディエンジェルの斎藤司さんが100万フォロワー超えです。
100万フォロワーを越えている規模のInstagrammerは日本ではおよそ40名しかいません。
そのうち4名(渡辺直美、小藪千豊、岡村隆史、斎藤司)が吉本の所属というわけです。
非常に大きな割合と言えるでしょう。
なお、吉本グループがリリースの中で挙げているタレントのリストの中で、規模としては最も小さいのが、横澤夏子さん・おかずクラブで、21-2万人のフォロワー規模です。
この方々と同じ規模のフォロワー数を持つインフルエンサーをInstagrammer全体から抽出すると、下記のようなインフルエンサーが並びます。
こつばん 22.7万人
娘さんとの日常を描いた可愛らしいイラストが大人気のこつばんさん。
知らない人はいないでしょう、サッカー日本代表の中心選手にして、日本人で初めてACミランの10番を背負った男。
福岡が産んだ人気アイドル。”天使すぎるアイドル”、”1000年に1人の逸材”としてお馴染み。
女性誌を中心に「イガリメイク」と騒がれる、メイクアップアーティスト・イガリシノブさん。
X JAPANのメンバーにして、世界的なアーティスト。YOSHIKIさん。
多様性のあるInstagramインフルエンサー。幅広い吉本のインフルエンサー。
Instagramのフォロワー数上位のインフルエンサーが、いわゆる芸能人ばかりであるのと比較すると、このフォロワー数20万人規模のレンジには非常にバラエティー豊かなインフルエンサーが並びます。
Instagramの懐の深さとインフルエンサーの多様性を物語っていると言えそうです。
600万超のフォロワーを抱える渡辺直美さんを筆頭に、フォロワー数20万人という規模まで、あらゆる階層のインフルエンサーを抱える吉本グループはさすがの存在感と言えるでしょう。