集英社がインフルエンサー事業に参入。そのインパクトとは?

「吉本グループがインフルエンサー事業に参入」という話題に沸いたのが2017年2月末でした。
吉本の所属タレント6,000人の総フォロワー数は、Twitterで4,000万、Instagramで1600万。
インフルエンサーの”供給元”として、ビッグプレイヤーが誕生したことが話題となりました。

吉本グループがインフルエンサー事業に参入。そのインパクトとは?

2017.03.09

あらゆる規模のインフルエンサーがラインナップ。

今度は出版社である集英社がインフルエンサーマーケティング事業に参入という話です。

集英社 ファッション誌を中心にインフルエンサーマーケティング事業を開始
専属モデルや読者モデル・ブロガー等を活用
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000011463.html

集英社のインフルエンサーマーケティングでは、3 パターンのインフルエンサーのアサインが可能となります。
1.スペシャルインフルエンサー:各誌で活躍するモデル、タレント、スタイリストなど
2.読者インフルエンサー:各誌の読者モデル、読者ブロガーなど
3.編集部チョイスのインフルエンサー:INFLUENCER ONE のインフルエンサー

このように、自社のファッション誌が抱えているモデルから読者モデル、加えて外部のインフルエンサーサービスに登録しているインフルエンサーまで、とあらゆる規模のインフルエンサーを起用できることを謳っています。

さらに、出版社ならではの強みとは?

起用できる「スペシャルインフルエンサー」として、下記のような雑誌に登場しているモデルやタレント、スタイリストの名が挙がっています。
これを見て印象深いのが、「有名モデルをインフルエンサーマーケティングに起用できる」ということよりも、「各世代ごとにファンを持つインフルエンサーが揃っている」という事実です。
ファッション雑誌なので当然なのですが、各雑誌が明確にセグメントされており、読者のデモグラフィック・サイコグラフィック・ライフステージもはっきりしています。
Seventeenモデルのファンは女子高生で、non-noモデルのファンは女子大生ということになりるわけで、
つまりは、女子高生から50代女性まで、各層にリーチできるインフルエンサーが揃っているというわけです。

この点が集英社・出版社が提供できるインフルエンサーマーケティングの強みと言えるでしょう。

一般に、ファッション誌はターゲット世代のやや下の世代が読んでいるとも言われます。
女子高生向けの雑誌は女子中学生、女子大生向けの雑誌は女子高生、といった具合に。
日本雑誌協会はあらゆる雑誌の読者のデモグラフィック情報を公開していますが、
そういったデータと合わせて、インフルエンサーであるモデルのファンのデモグラフィックをiCON Suiteなどで分析してみると、上記の説が正しいのか検証できるかもしれません。

それにしても、女性誌のセグメントの細かさに比べて、男性誌は20代向けのMEN’S NON-NOと30-40代向けのUOMOの2種類しかないというのは、男性からすると少々寂しい気もしますが。

●Seventeen
読者:ファッション、SNS、カワイイものからカッコイイものまで興味が尽きない女子高生。

●non-no
読者:「おしゃれになりたい、きれいになりたい」女子大学生。

●MORE
読者:おしゃれ&美容を中心にライフスタイルの意識が高い20代の働く女性が中心。

●BAILA
読者:おしゃれ大好き、買い物大好きな働くアラウンド30歳の女性。

●LEE
読者:「上質なおしゃれ」と「丁寧な暮らし」に敏感な30~40代の既婚女性。

●SPUR
読者:モードファッションを愛する知的好奇心の高い20~30代中心の女性。

●MAQUIA
読者:美容意識が高く、美容が大好きな、アラサーを中心とした20代~40代の女性。

●Marisol
読者:流行感度の高い都市圏在住の働くアラフォー女性。

●éclat
読者:軽やかでこじゃれている40代後半から50代前半の女性。

●MyAge/OurAge
読者:いつまでもイキイキと元気で美しくいたい40~50代女性。

●MEN’S NON-NO
読者:洋服、靴だけでなく、時計、車、ビューティなど、おしゃれが大好きな20代前半の男性。

●UOMO
読者:ファッション感度が高く、ライフスタイル全般に上質を求める都市圏の35歳~45歳男性。

起用可能なインフルエンサーの規模感は?

インフルエンサーマーケティングの本質的な意味合いを考えると、特定なニッチなセグメントにきちんとメッセージを伝えられる人を起用できること、にこそ価値があると言えます。
(誰もが知る有名モデルを起用する、という話はむしろマス広告の中で行われるべき施策のはずなので)

インフルエンサーマーケティングとは? 成功事例・定義を徹底解説

2016.02.03

試みに、報道発表の中で起用可能なインフルエンサーとして名前が挙がっている方々のInstagramアカウントの規模感をいくつか調べてみます。

Seventeen
読者:ファッション、SNS、カワイイものからカッコイイものまで興味が尽きない女子高生。

飯豊まりえ
モデル。39万フォロワー。
黒崎レイナ然り、日曜朝の東映特撮にレギュラー出演していたため、意外とお茶の間の知名度も高いのでは。

MORE
読者:おしゃれ&美容を中心にライフスタイルの意識が高い20代の働く女性が中心。

岡本静香
美容家。1.7万フォロワー。

篠田麻里子
モデル。51万フォロワー
御存知の通り、元AKBの方。なお、Twitterのフォロワーは250万人を超えます。

LEE
読者:「上質なおしゃれ」と「丁寧な暮らし」に敏感な30~40代の既婚女性。

浜島直子
モデル。64万フォロワー。
“はまじ”の相性で親しまれ、TBSの『日立 世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとしてもお馴染み。

éclat
読者:軽やかでこじゃれている40代後半から50代前半の女性。

坪田あさみ
ファッションライター。14.5万フォロワー。

室井由美子
スタイリスト。7.5千フォロワー。

このように、各年代にリーチできるインフルエンサーを相当の規模で幅広く抱えています。

40-50代女性に影響力のあるインフルエンサー

さらに注目すべき点は、
『éclat』や『MyAge』・『OurAge』といった40-50代の女性向けのメディアで活躍しているインフルエンサーを抱えている点でしょう。
つまり、40代-50代のファッション感度の高い女性に向けてリーチできるインフルエンサーを起用できるということになります。

インフルエンサーマーケティングの企画過程で、「40代、50代女性にリーチしたい」というご要望を頂くことは少なくありません。
40-50代向けの化粧品や、美容グッズ、あるいは衣料品のプロモーションなどでよくご相談を受けます。

しかし、40-50代にリーチできるインフルエンサーというのは、必ずしもたくさん存在するわけではなく、人選は難航しがちです。
(もちろん、Instagram自体のユーザー属性が20-30代の層が厚いという特性があるわけですが)

そういった中で、40-50代女性のファンを多く抱えているであろうインフルエンサーを取り揃えているのは特筆すべき点だと言えるでしょう。