存在感を増しているストーリーズ機能
2016年に新機能として搭載され、気軽に投稿できる使いやすさから、Instagramの使用される場面を「特別なことがあった時にシェアする場所」から「何気ない日常も気軽にシェアできる場所」へと拡張させたストーリーズ機能。
昨年流行語大賞にも選ばれた「インスタ映え」という言葉に代表されるように、通常投稿にはオシャレさが求められると感じている人が多く、投稿のハードルが低いストーリーズの投稿頻度や利用する割合が高くなっています。
そして、最近では企業のInstagramアカウントがストーリーズ投稿を行うこともしばしば見られます。なぜそれらの企業はストーリーズを投稿するのか、どのようなシーンでストーリーズ投稿を行うべきなのか。これらの問題について、通常投稿とストーリーズ投稿との機能面での違い、ユーザーの使い方の違いなどを交えてご紹介します。
機能面の違い
まず、通常投稿とストーリーズ投稿の機能面での違いをまとめると以下の図のようになります。
通常投稿 | ストーリーズ投稿 | |
表示形式 | タイムラインに表示 | スライドショー形式で表示 |
いいね機能 | あり | なし |
コメント機能 | スレッド形式 | ダイレクトメッセージにてリアクション |
アスペクト比 | 1.91:1~4:5(正方形に近い) | 9:16の縦長全画面表示 |
プロフィール画面での表示 | プロフィール画面にグリッド形式で表示 | ストーリーズハイライトに登録しなければ表示されない |
消去 | されない | 24時間後に消去 |
リンクの添付 | できない | できる |
ユーザーの使用シーン・印象
次に、機能面の差から生じるユーザーの使用シーンや抱く印象の違いをご紹介します。
まず、ストーリーズの投稿頻度は通常投稿に比べて高く、またその投稿内容もライブに近いものであることが多いため、ユーザーはリアルタイムで情報をチェックすることが多いと言えます。
また、ストーリーズはスライドショー形式で表示されるため、一つのアカウントが連続で複数投稿を行ったとしても画面をスワイプすることでスキップすることが可能な仕様になっています。そのため、ストーリーズでは連続の複数投稿を行ってもそこまで影響は出ませんが、通常投稿で連続の複数投稿を行った場合には、自分のタイムラインが一つのアカウントの投稿に占拠されているような感覚を持ち、嫌悪感を抱く人もいるでしょう。
さらに、ストーリーズでは画像を含むすべての投稿がスライドショー形式で表示されるため、画像と動画との表示形式の差はを小さくなります。そのため、ユーザーの動画の再生に対するハードルを低くさせ、動画が再生される可能性が高くなることも考えられます。
適した利用シーン
以上の点から、企業のInstagramアカウントにおいての通常投稿、ストーリーズ投稿の適したシーンをそれぞれご紹介します。
通常投稿
・ブランドイメージ向上のために行う投稿。(プロフィール画面にグリッド表示させることでショールームのような状態を作り出す。)
・企業のイメージをInstagramに馴染む形で反映させた、それ自体でフォロワーへの価値提供を行うコンテンツとしての投稿。
ストーリーズ投稿
・期間限定セールやキャンペーンの告知など鮮度の高い情報に関する投稿。
・新シリーズの立ち上げなどの際に、多くの商品の連続投稿。
・リンクを添付した投稿。
・投稿自体のコンテンツ性でフォロワーへの価値提供を行うよりも、含む情報によって価値提供を行う投稿。
まとめ
今回比較したInstaframの通常投稿とストーリーズ投稿の違いを簡単にまとめると、
通常投稿
投稿後タイムラインに表示され、プロフィールに残る。投稿自体のコンテンツ性が高く投稿によるブランドイメージ向上などに適している。
ストーリーズ投稿
ライブ性、更新頻度が高く、24時間で消去される。連続投稿、鮮度の高い情報の告知に適している。
このように、同じInstagramの機能ですが、この両者は大きく異なり、それぞれに適した利用シーンがあります。それぞれの特徴をよく理解して、効果的な使い分けを行うことで企業のInstagram運用をリードしましょう。