【2018年更新】予算別バズマーケティング事例7選。

世の中には様々なマーケティングの手法がありますが、その中の一つにバズ・マーケティングと呼ばれるものがあります。
このバズ・マーケティングとは一体どのような手法なのか、実際の事例にはどんなものがあるのかを数字を交えてつつご紹介していきます。
※2018年11月1日更新

1) バズ・マーケティングってどういう意味?

「バズ・マーケティング」というマーケティング手法は、商品やサービスに対する口コミを人為的に発生させることによって、商品・サービスの特徴や、それに対する利用者の感想を周りへと広めていくという手法です。
インターネット上の口コミなどに限らず、口頭で起こるコミュニケーションもバズ・マーケティングの範疇です。
マーケティング手法の名称になっているバズ(buzz)という言葉は、蚊や蜂などが起こす羽音、そしてたくさんの人々あちこちで噂話をしている、といったような意味合いです。
例えば新商品のプロモーション時に、その商品のターゲットにあたる消費者層に実際にその商品を使用してもらい、SNSなどを通じての拡散を狙う、というのが近年よくあるバズ・マーケティングの手法です。

2) バズ・マーケティングを用いた様々な事例

バズ・マーケティングがどのようなもので、実際にどの程度効果が出ているのかというのを把握して頂くために、実際にバズ・マーケティングの事例を費用や効果を交えて紹介させていただきます。バズ・マーケティングを検討される際のご参考にしてください。
※値段はあくまでも予想値です。
 

数十万円以内の規模のバズ・マーケティング

「フォロー&リツイートキャンペーン」や「画像投稿キャンペーン」などプレゼントと広告費の予算さえ用意できれば始めることのできるバズ・マーケティングです。規模や業界に関わらず様々な企業がTwitterなどのSNS上でこのバズ・マーケティングを展開しています。

チャンピオンカレー Twitterキャンペーン


2018年2月に行われたチャンピオンカレーによるキャンペーンです。
期間:2018年2月21日~2018年2月27日
必要なコスト/クリエイティブ:チャンピオンカレー(¥650)×2+クリアファイル(¥500)×4人分=9200円   さらに広告費
効果:2018年11月2日時点で、3,524回RT されています


honto Twitterキャンペーン


2018年4月に行われた大日本印刷が運営するオンライン書店hontoによるキャンペーン。
RT数が増えれば増えるほど当選者が増える仕様。
期間:2018年4月27日~2018年5月6日
必要なコスト/クリエイティブ:10万~25万円+広告費
効果:一か月で6000RTを達成
※現在は減少していますが、RT取り消しによるものだと思われます


DeNA Instagram・Twitterアカウント開設キャンペーン


2018年7月に行われた横浜DeNAベイスターズによるキャンペーン。球団公式Instagram・Twitterアカウント開設を記念して行われました。「#遅ればせながら」をつけてベイスターズに関するお気に入りの写真や動画と共に投稿すると選手のサイン入りTシャツが抽選でもらえるというキャンペーンです。
期間:2018年7月12日~2018年7月15日
必要なコスト/クリエイティブ:Tシャツ(¥5000)×10枚=50000円 さらに広告費
効果:2018年11月2日時点で、「#遅ればせながら」の投稿がInstagramで14531件されています。また、球団ファンがDeNAに関する思い出を共有する機会になったのではないかと思われます


数百万円超え規模のバズ・マーケティング

企画のために人気コミックを活用したり新たなデバイスを作成したりかなり力の入ったバズ・マーケティングです。予算やクリエイティブ制作などの障壁はありますが、成功すればかなりの拡散力が見込まれるでしょう。

株式投資初心者のためのWebサイト「俺たち株の初心者!」×三田紀房「インベスターZ」


https://orekabu.jp/bakakabu/
2016年に行われた「バカが考えた株のマンガ」という株式投資初心者のためのWebサイト・俺たち株の初心者!と三田紀房「インベスターZ」のコラボキャンペーン。本来の「インベスターZ」のキャラクターは株に詳しい設定ですが、この企画では「株が全く分からない」という設定になっており、そのシュールさがネット上で話題になりました。上の「俺たちは雰囲気で株をやっている」というコマを見たことがある方もいるかもしれません。
期間:2016年夏~
必要なコスト/クリエイティブ:所定のタイアップ費用
効果:Twitterで1.5万回このキャンペーンについて呟かれました。また、「俺たちは雰囲気で○○をやっている」という言い回しがTwitterで定番のネタとなっていることからかなり大きなインパクトがあったことがうかがえます


コカ・コーラ社×「竹内涼真ストーリーズ」「ザ・タンサン」宣伝キャンペーン

 

https://c.cocacola.co.jp/the-tansan/movie/#movies
 
2018年4月2日に開始されたコカ・コーラ社の新商品「ザ・タンサン」の宣伝キャンペーンです。このキャンペーンでは竹内涼真さんが起用され、キャンペーンの一環でInstagramのストーリーやTwitterで「竹内涼真ストーリーズ」というWeb動画が公開されました。竹内涼真さんのプライベートを垣間見るような内容となっています。
期間:2018年4月2日~
必要なコスト/クリエイティブ:CM制作費用・広告費用などがコストとして考えられます
効果:TVCMも同時に放送されていたので正確なデータはありません。参考までに2018年11月2日時点で「#ザタンサン」のinstagram投稿は719件でした


UHA味覚糖「ぷっちょあーん 4Dゴーグル AGOKUI」プレゼントキャンペーン

2018年9月3日にUHA味覚糖株式会社が行ったキャンペーン。ぷっちょ公式アカウントをフォロー&リツイートすると、橋本環奈さんが「顎クイ」をしてぷっちょを食べさせてくれるというコンセプトで設計されたVRデバイスが抽選で貰えるという企画でした。宣伝用動画の絵面がかなりシュールでSNS上で話題になっていました。
 


期間:2018年9月3日-2018年10月31日
必要なコスト/クリエイティブ:制作費用と広告費用などがコストとして考えられます
効果:2018年11月2日の段階で47000RT・44000いいね・再生数800万回という成果が出ております


東亞合成株式会社アロンアルフアによる若者応援WEBムービ『接着ナイン』


9月に公開された接着剤アロンアルフアによるWEBムービー。「若者のくっつきたい気持ちを応援したい」アロンアルフア宣伝部のアラフォー男性社員が企画したムービーの第二弾です。「胸アツ友情接着ストーリー」がシュールなタッチで描かれております。前回の『君に、くっつけ』に引き続きインターネット上で話題になりました。
期間:2018年9月28日~
必要なコスト/クリエイティブ:アニメーションやキャンペーンサイトの制作・広告費用
効果:2018年11月2日時点で800万回近く再生されております

3) バズ・マーケティングってステマみたいなもの?

バズ・マーケティングはユーザーの口コミなどを利用して多くの人に情報を伝えてもらうというマーケティング手法なのですが、ステマとはどう違うのかという疑問を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ステマというのはステルス・マーケティングの略称で、
文字通り「広告であることを隠して行われる広告行為」を指します。
一見似ているようにも見えますが、その本質は大きく違っています。
バズ・マーケティングの本質は、発端が人為的に仕掛けられたものであるとはいえ、
企業のメッセージに共感した個人が、自らの意思(好意)で、そのメッセージを拡散させていくところにあります。
なお、ステルス・マーケティングはユーザーを欺く行為として、明示的に禁止されている国もあります。
日本での現状や業界の取り組みについては別稿をご一読ください。

「あの企業はステマ!」と言われないために知っておくべきこと

2016.02.23

インフルエンサーマーケティングを始める前に!知っておくべきステマの常識

2018.08.10

まとめ

以上、バズ・マーケティングの事例でした。

  • バズ・マーケティングの予算感は様々
  • バズ・マーケティングの主体も様々
  • ステマとの違いはユーザーの「共感」の有無

ということが分かったと思います。実際にバズ・マーケティングをする際はこうしたことを意識してみてください。