Tastemadeが月間100本の Facebook Live 配信を計画

Tastemadeとは、食をテーマにした動画コミュニティ・動画ネットワークです。
多くの皆さんが、2015年ころからFacebookやInstagramでTastemadeの動画を目にする機会が増えたと感じるのではないでしょうか。
米国発のこのメディア企業が日本版のFacebookページをオープンしたのが、およそ一年前の2015年5月。
現在、既に日本版Facebookページのファン数は81万人を超えています。
(Instagramは19万人、YouTubeチャンネル2200人)
なお、グローバルのFacebookページは1500万人を超えています。
(Instagramは1100万人、YouTubeチャンネル61万人)
料理動画といえばYouTubeの一大ジャンルでもあり、SNSの定番投稿でもあります。
そこは万国共通で、Tastemadeは日本を含む世界中でファンを急速増やしています。
今回は、そんなTastemadeに関するニュースをご紹介します。

TastemadeはFacebook Liveに賭けている

Tastemadeは、月間100本のライブ動画を配信する計画だ。
TastemedaのプログラムディレクターであるOren Katzeff氏によると、ライブ動画の内容は、レシピのチュートリアル、タレントが行う料理番組、旅行番組、そのほか生中継用に考えられた新しい形の番組などだ。
Facebookのユーザーが見慣れている短い動画とは違い、たいていが10分から60分程度の長さの番組になる。
それらの中にはYouTubeやSnapchat用に再編集されるものも出てくるとみられる。
「ライブ動画では新しい色んな手法を試みているよ。でも全てに、同時進行型のスレッドを使う予定だ。利用者を巻き込んで彼らが会話に参加しているように感じてもらいたいんだ。」
とKatzeff氏は意気込んでいる。

Tastemadeのフードアート動画

Tastemadaはライブ動画向けのコンテンツを開発するにあたってFacebookと密な連携を取っている。
Katzeff氏はライブ動画をやるにあたってFacebookから資金が出ているのかという質問には答えなかったが、Recodeの情報によれば、FacebookはBuzzFeedやニューヨークタイムズにライブ動画を流してもらうために資金提供しているようだ。  
Facebook Liveでの初期の実験的な活用の成功例としては、Tastemadeのフードアート動画がある。
例えばこの4月6日に流れた55分間のライブ中継ではTastemadeのスタジオにロサンゼルスのラテアーティストを呼んで技を披露している。
Tastemadeによると、この動画は最初の1時間で140万ビューを記録。ピーク時には14万近くの視聴者が同時にその動画を見ていた。
「みんな最初はアーティストが何を作っているのか予想していたよ、しまいにはこんなのはどうだ?と提案し始めるんだ。」とKatzeff氏は語っている。

ミニチュアのキッチンでの料理動画


Facebook Liveという機能のおかげで、多くの視聴者を獲得できているということもある。
加えて、Tastemadeは、自分たちがすでに作ってきたオリジナル番組シリーズの視聴率の伸びや、新しい動画発信の形が開発されていくなど、Facebook Liveのポテンシャルを見据えている。
例を挙げると、最近発信された「タイニーキッチン」シリーズのライブ版で、おもちゃのミニチュアキッチンで実際に料理を作って見せたところ、この13分のライブ動画は100万近くのビューがあったとTastemadeは伝えた。

Tastemadeはライブ動画にリソースを集中投下

「実際、もし私たちがきっちり仕事をすれば、ライブ動画はただの生の体験ではなくそれ以上の価値を生むはずなんだ。
パンケーキアートの動画は36分間だが、そこから5分間の映像を抜き出してパンケーキアートのハイライトまとめ番組なんかをYouTubeやSnapchatにあげることなんか簡単にできることなんだよ。」
彼のいうやり方は、Tastemadeがライブ動画にどのくらいリソースを費やしているのかに反映されている。
この会社は3人構成のチームにFacebook Liveのコンテンツ作りを集中してやらせるつもりだそうだ。
もちろんそれを編集してほかのプラットフォームに投稿するのも含めてだが。彼らの仕事ぶりは他のもっと大きい番組制作チームから継続的にチェックが入る。
ほとんどのTastemadeのライブ動画はスマートフォンやタブレットを使って録画されているが、Facebook Liveではカメラを使うことも考えていて、より洗練された、テレビで見るような質の高い動画を発信していく予定だ。
F8カンファレンス(Facebookのデベロッパー向けのカンファレンス)ではFacebook Liveでの質の高い動画放送のために多くの技術パートナーが紹介されていた。
「経験から、視聴者をわくわくさせるのに、テレビほどの質の高い動画である必要はないのはわかっている。だけど全てが質の低い動画でいい理由にはならない。私たちはいろんなスタイルの動画を試すつもりだよ。」

Facebook Liveはテレビに匹敵する?

今、Tastemadeはライブ動画を作り視聴者を増やすことに専念している。
Facebook Liveに興味がある広告主たちとのやりとりもあるようだが、Facebookがまだライブ動画でマネタイズのサービスを提供していないので、具体的な話にはまだならないだろう。
「ラテアートの動画は最初から最後まで12万5千から14万の視聴者が常にいた。
これはテレビの視聴者数に匹敵するものがある。
Facebook Liveとテレビを簡単に比較することはできないが、有名企業たちも興味を引くようなチャンスや可能性がそこに生まれているんだ。」
とKatzeff氏は語った。

まとめ

今やSNSで料理に関する投稿を見ない日はありません。
比較すると外食に関する投稿が多いという感覚ですが、Tastemadeは主に内食ですね。

ワシントンポストが「レシピ動画を作るためのレシピ動画」を制作

2016.04.25
あまりに料理の投稿が人気で、ややもすると皮肉の対象ともなるのですが、Tastemadeの勢いを見ていると、料理コンテンツにはまだまだ金脈がありそうですね。