例年と異なる年末年始商戦
年末年始はキャンペーンやイベントが毎年数多く実施され、企業・消費者の両者にとって、なくてはならないイベントです。
クリスマスは例年約7,000億円の経済効果があると言われており、お正月もお歳暮や福袋に多くの人が帰省するなど、多くの消費が期待できるでしょう。
最近では「楽天市場」が 2020〜21年 年末年始商戦 における今年の狙いを明らかにする説明会を開催し、年末商戦に対する動きが見られるようになってきました。
しかし、2020年前半に発生したコロナウイルスにより、多くの常識・文化が変わりつつあります。働き方や食事の仕方、イベントのあり方など様々な影響を及ぼしています。
大規模なクリスマスイベントは自粛を余儀なくされるでしょう。また家族みんなでおせちをお箸で突く光景にも変化があるかもしれません。
このような中で年末年始のイベントを中止にするのではなく、このような時期・状況であっても楽しめるようなイベントに変える取り組みを積極的に行っていく必要があります。
企業の取り組み
では実際に企業によってどのような取り組みが行われるのでしょうか?
今年の年末年始商戦のトレンドとして、「一人前おせち」「おうちクリスマス」などが予測されています。また、帰省を控えることやECサイトの需要の増加も予測されています。
このような背景からホテルやデパートでは、クリスマスに向けて小さめケーキやお取り寄せできるスイーツの拡充などの動きを行っています。
またECサイトなどでもお正月に向けて、「一人前おせち」や「ひとり鍋セット」の展開。「帰省できない代わりにギフトを贈りたい」というニーズに応えるべく帰省の代替品ギフト「帰歳暮」など、カジュアルギフトも登場しています。

インフルエンサーマーケティングとの関係
このようにかつての年末年始とは違った楽しみ方になることが予想できます。
そしてこれら需要を取り込むためには、早めの広告投資も必要になるでしょう。
その中で注目すべき1つとしてインフルエンサー施策を取り上げます。
年末年始商戦は単なる商品の訴求ではなく、年末年始という1つのイベントとして、過ごし方や楽しみ方などを伝えていく必要があります。
「今年のトレンドはおうちクリスマスです」「今年のお正月は〇〇を購入しましょう」と言われても、消費者は何をすればいいのか、どんな楽しみ方ができるのか分かりません。
「その商品を使ってどう楽しむのか」「その商品を買うとどんな過ごし方ができるのか」というストーリーを構築する必要があり、それを伝える手段としてインフルエンサー施策は適している方法の1つです。
企業側から一方的に「今年のクリスマスは〇〇をして楽しみましょう」と言われる広告に対し、インフルエンサー施策であれば消費者は自分自身をインフルエンサーに投影し、「今年のクリスマスはこんな風に楽しめるのか」「自分もこのような年末を過ごしたい」など【自分ごと化】させ共感を集めることができます。商品を使っている人・雰囲気・空気感が見せられることがインフルエンサー施策の特徴の1つです。
今年は今までとは違う年末年始商戦だからこそ、状況に対応したマーケティング活動が必須になるでしょう。