YouTubeが選ぶ2017 年トップトレンド動画!(日本国内編)

毎年、YouTubeは共有、コメント、評価、派生動画の数などのさまざまな要素をもとに1年間のトップトレンド動画をYouTube Rewindというチャンネルにて発表しています。
https://www.youtube.com/channel/UC7M8eLB3e9CKcFOefiWd21g
今回は、2017年に日本国内でトップトレンドに選ばれた動画を「音楽」と「オールジャンル」の2部門に分けてご紹介し、最近の国内エンタメ業界におけるトレンドについて考えます。

2017 年トップトレンド音楽動画(日本)

DAOKO × 米津玄師「打上花火」MUSIC VIDEO 視聴回数 144,973,264 回 70万いいね

2018年だけでなんとSPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2018 BEST MALE ARTISTをはじめとする5つの賞を受賞した、いま日本を代表するアーティストである米津玄師とDAOKOによる映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」の主題歌「打上花火」のアニメーションMUSIC VIDEOが選ばれています。

2017 年トップトレンド動画(日本)

【TDC】バブリーダンス 登美丘高校ダンス部 Tomioka Dance Club 視聴回数 56,951,574 回 31万いいね

2017年8月に行われた高校ダンス部の日本一を決める大会「第10回 日本高校ダンス部選手権 スーパーカップDANCE STADIUM」の全国大会において、大阪府立登美丘高校が披露し昨年大ブームとなったバブリーダンスの動画が日本でのトップトレンド動画に選ばれています。
服装や髪型でバブル時代の女性を忠実に再現したインパクトのあるパフォーマンスが注目され、多数の音楽番組をはじめ、年末には「日本レコード大賞」「紅白歌合戦」にも出演していました。

最近のエンタメ トレンドの傾向は?

オールジャンルでトップトレンド動画に選ばれた登美丘高校ダンス部によるバブリーダンスは、お笑い芸人の平野ノラさんによって一時期話題となった1980年代から90年代初頭にかけてのバブル時代と呼ばれる頃の流行を取り入れたパフォーマンスです。
また、主題歌が音楽部門のトップトレンドに選ばれた映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」は1993年にフジテレビで放送された日本を代表する映画監督の1人、岩井俊二監督のテレビドラマ作品を原作としたものです。

原作「打ち上げ花火 下から見るか?横から見るか?」©iwaff.com

2つの動画に共通しているのは、どちらも元になったネタが90年代ごろであるということです。親子で盛り上がることもできたのでしょう。インターネットの普及によってエンタメは細分化され、老若男女を対象にして流行するような国民的スターやコンテンツの登場は非常に難しくなりました。
しかし、今回ご紹介したこの2つは、当時を知る方々にとっては懐かしく思えて、若者たちにとっては新鮮に思えるコンテンツであり、世代を超えて楽しむこと、そしてその楽しさを共有することができます。ファッションの流行は形を変えながらも繰り返すものである、と言われていますが、エンタメにも回顧的なトレンドが生じているのではないでしょうか。