YouTuberとのタイアップ動画の効果

最近では様々な業種でYouTuberとのタイアップを行なう企業が増えてきました。
気になるのは、その広告効果がはたしてどうなのか? という点です。
UUUM社による調査データからは、YouTuberとのタイアップ動画に非常に高い広告効果があることが分かります。
同社の調査データには、Rumorというアプリをはじめ、様々なタイアップ事例が紹介されています。

YouTuber タイアップ動画で、認知度向上

匿名で人と繋がることが出来るアプリとしてリリースされたRumorというアプリ。YouTuberとのタイアップを行うことによって認知度が向上しました。
(視聴者と非視聴者とを比較すると、認知度について60%ポイントの差が出た)
また、認知度が向上しただけでなくこのアプリに対する購買意欲や興味関心なども全体的に向上しており、タイアップ動画視聴者のうち7%は実際にアプリをダウンロードしたようです。
アプリの機能に関する認知度も向上していたため、動画を通してアプリのサービス内容もしっかり伝わっていることが確認されました。
このように、今まで市場になかった新しいジャンルの製品・サービスや、商品の特徴を上手く説明するのが難しいようなサービスについては、YouTuberにタイアップ動画を通じて説明してもらう、というのが非常に効果的なのだと思われます。

YouTuber タイアップ動画で、テレビ広告を補完

丸亀製麺もYouTuberとタイアップしており、見事に効果を出しています。
丸亀製麺はタイアップ前からCMによるプロモーションを既に行っていたためタイアップによって認知度の上積みはあまりみられなかったようです。
一方で、丸亀製麺に対する好感度や興味関心については、動画視聴者と非視聴者との間で20-30%もの差がでたとのことです。
この事例からは、テレビCMだけでは伝えきれていない部分を、YouTuberとのタイアップによって補うことが出来るということが分かります。
万人に向けたTVCMとは異なり、YouTuber制作の動画は、そのYouTuberのファン層に深くメッセージを届けられるという特性があります。
丸亀製麺の例は、YouTuberがインフルエンサーとして、「リーチの広さではなくリーチの深さ」を実現した好例と言えるでしょう。

YouTuber タイアップ動画で、ブランディング

ワコール社がブラ・リサイクルというサービスについてYouTuberとタイアップをしたところ、動画の非視聴者のサービス認知度20%に対して、視聴者のサービス認知度は80%、と大きな差が出たという結果に。
YouTuberとのタイアップ動画が認知獲得に大きく貢献したことが分かります。
またデータによると、ブラ・リサイクル自体は元々消費者の好感度や興味関心が高かったようですが、タイアップ動画を公開することによってさらに好感度・興味関心を高めることにつながったようです。
さらに、タイアップ動画を視聴した方のうち9%がこのサービスを実際に利用するなど、サービスの利用促進にまで繋がった例だと言えそうです。
ワコール社と言えば、動画広告がまだそれほど一般的でなかった頃から、動画広告に取り組んできたことでも知られています。

特にこちらの「リボンブラ」の動画は、長らく続く有名なシリーズです。
独特のリズムと演者の無表情が非常に印象的で、新作登場のたびに話題になります。
こうした動画を通じてのコミュケーションは、ワコール社のブランディング戦術の一つとして確立されているようです。

まとめ

テレビなどのいわゆるマス広告と比べて、YouTuberのタイアップ動画は若年層へのリーチを持っていることが強みだと一般に言われます。
加えて、ご紹介した調査データによると、YouTuberのインフルエンサーとしての力が大きい場合には「深いリーチ」が期待できると言えるでしょう。
このように、従来型の広告を補完する目的で、今多くの企業がYouTuberとのタイアップの取り組みを始めています。