アメリカのインターネット広告費は前年比20%増。モバイル・動画・ソーシャルが牽引。

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「日本の広告費」と言えば、電通社が毎年出している調査レポートでつまびらかにされます。
広告業界に関わっている人々は、毎年このデータを見ながらあれこれと考えるものです。

昨年のものは「2015年 日本の広告費

今回はアメリカのオンライン広告費に関するデータから。

アメリカが9年半ぶりの利上げを行ったのは2015年末でした。
それ以降も米経済の動向については様々な議論が交わされていますが、少なくとも、企業のインターネット広告への投資は堅調の様子です。

米インターネット広告市場は6年連続2桁成長、史上最高額に

アメリカのPwCによるIAB(インタラクティブ・アドバタイジング・ビューロー)向けの報告によると、オンラインの広告は6年連続で2桁成長を記録しました。

その報告で、アメリカにおけるデジタル広告収入は2015年に前年比20%増で史上最高額の596億ドルに達したということが明らかになりました。

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出典:http://www.iab.com/

IABの研究・分析・測定の上席役員であるシェリル・メインは、IABが20年に渡りこのような報告を続けてきたことを考えると、この成長はとりわけ印象的だと述べています。

また彼女はと次のように述べます。

「この発展段階にいるビジネスが年に2桁の成長をするということはかなり注目すべきことです。」

成長要因はモバイル・動画・ソーシャル

成長のほとんどがモバイルといった新分野で見られ、66%増で207億ドルにまで増加しました。
動画広告収入は30%増で42億ドルに増加ソーシャルメディア広告は55%増で109億ドルに増加しました。

だからベンチャーキャピタリストや公設市場が広告技術に乗り気でなくなる一方で、広告主たちは未だオンラインに資金を費やすことを厭わないのです。

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出典:http://www.iab.com/

2016年も引続き成長の予想

また、モバイル分野への移行により広告収入の総額が減少するのではないかという懸念もありますが、アメリカのPwCのパートナーであるデイビット・シルバーマンは次のようにと述べています。

「新しい分野への参入によって収入額は増加するだろう。
とりわけ広告主たちがどのようなデバイスにおいてでも消費者に達しようとしているため、その差は重要でなくなると考えている。」

広がる財政の混乱がこの成長にとって脅威になるか尋ねられたメイン氏はアメリカ経済についての予測は避けました。
そして以下のように述べています。

「経済の景気後退の波を乗り越えた優良な企業は、一般的に、他社が出費を抑える時に広告宣伝費や販売促進費を上げるものです。」

前回の景気後退期でさえも、2009年には広告宣伝費は減少したものの、翌年には持ち直し、それ以来増加し続けています。

メイン氏は不確かなこともたくさんあると認めつつも、「すべてが問題なく安定していると想定しましょう。それなら2016年もこの成長が続く可能性は極めて高いのです。」
と述べています。