中国の「爆買い」を支えるソーシャルバイヤーとは?

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「爆買い」、と言えば2015年の流行語大賞に選出された言葉で、すっかり定着した感があります。

銀座で大勢の中国人観光客がショッピングをしているのはもはや日常で、新橋あたりには「送迎」の大型の観光バスが何台も路上駐車をしていて、異様な光景です。
銀座界隈と言えば、「10分600円」というコインパーキングもあるくらいに駐車料金が高いことで有名ですが、そもそも大型バスを停められるような駐車場なんてほとんどないのも現実。

近所を通りかかる度、居並ぶ観光バスの群れを見上げながら、「爆買い」に対峙するには、街ぐるみ・国ぐるみでの取り組みが必須なのだろうといつも感じます。

そんな「爆買い」ですが、背景には「ソーシャルバイヤー」と呼ばれるインフルエンサーの存在があると言われています。

ソーシャルバイヤーとは?

ソーシャルバイヤーとは、中国の微博(Weibo)などのソーシャルメディア上で影響力を持つインフルエンサーで、購入代行(商品を仕入れて販売する)を行なう人々を指します。
微博には、ファッションやメイクなど、自らのライフスタイルを公開することでファンを集めているインフルエンサーが多く存在するといいます。

彼らは国内外で商品を仕入れ、ECショップやで販売しています。

なお、微博は決済サービスも持っていて、微博プラットフォームを通じてCtoCの(ユーザー間での)取引もできるようになっているようです。

ソーシャルバイヤー誕生の背景

もともと中国では都市部の住民が都市部でしか販売されていない商品の代理購入をし、地方の人へ送るような商習慣があったと言います。
このような商慣習がインターネット・ソーシャルサービスを通じて大幅に拡大したようです。

2014年の記事ですが、中国最大のソーシャルメディアと言われる微博が、公式ブログでソーシャルバイヤーについて詳細に解説しています。

微博のソーシャルバイヤーの実態について

もともと中国の慣習として、物を購入する際に「信用」はとても重要な要素です。「口コミ消費」などと言われていますが信用できる人=「家族」「知人」「影響力がある」などから情報収集をして購入する習慣が定着しています。

こういった文化的背景もあるため、より一層ソーシャル上でのインフルエンサーの影響力、商品販売力、が増すのでしょう。

また中国国内では正規商品のニセモノ、コピーが横行していると言われています。
「インターネットメディアに顔を出し、日常を公開しているインフルエンサー」は、人々にとって信頼性の高い購入先となっているのでしょう。

ソーシャルバイヤーが爆買いのサイクルを作り出す

一般に、インフルエンサーが自らのメディア(YouTubeやfacebook、Instagramなど)で商品について言及することで、商品が爆発的に売れるということがあります。

ただその場合でも、企業とのタイアップ企画でない限りは、インフルエンサーに直接金銭的なメリットがあるわけではありません。(動画の再生回数が伸びて、広告収入が増える、といったことを除けば)

中国のソーシャルバイヤーが面白いのは、自ら仕入れた商品を自らのソーシャルメディアでプロモーションし、販売まで行なう、という一連のビジネスの流れを持っている点です。

そうして人気になった商品を求めて、今度は一般の中国人観光客や、別のソーシャルバイヤーが、日本を訪れるという構図が出来ています。
爆買いのサイクルです。

まとめ

街で買い物をしている中国人観光客の方を見かけると、「同じものを大量に買っているな」と思うことがあります。

それは実は、家族・親戚への買い物、というわけではなく、インターネットで販売するための仕入れなのかもしれません。

そして「爆買い」しているその人は、もしかしたら案外と有名なインフルエンサーなのかもしれませんね。